ナラ材アンティークスツール2

前回の補足

このスツールの材料はナラ材。しかし普通家具に使うナラ材ではない。
朝日町にある尾山製材さんで買い付けした、その名も〝虫喰いナラ〟

虫喰いされた木材はほぼ価値が無くなるが、
尾山製材さんはそこに目をつけ、一つ一つの個体として木材に価値を付けている。

その虫喰いされた表情は経年変化された風合いを出し、
新品なのにアンティークの雰囲気を感じる。

そしてナラ材の特徴である、〝虎斑〟(トラフ)。
右側にある脚のマダラな模様、これが虎斑だ。

そもそも虎の模様に似ている事から、虎斑と名付けられている。
この虎斑がはっきり出るナラが私の好みだ。

このスツールには、虫喰い、虎斑、白太、と様々な木の表情が入っている。
とてもお気に入りなスツールに仕上がった。
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ナラ材アンティークスツール

先日、古道具屋さんでアンティークなスツールを見かけた。
4本脚のシンプルなスツール、
木材も経年変化を経て良い色合いになっている。

久しぶりにスツールを見て欲しいなあと思った。
それは一脚しかなっかたので、目に焼き付けて帰りスケッチをする。

スツールや椅子などは座面高さがある程度、人間工学上決まっている。
脚の太さ、座面の大きさなどは、先ず耐荷重性、座りやすさ、見た目といった順番に決めていく。
元ネタはあるので2時間程で図面を作成する。

図面と言っても、大きなベニヤ板に原寸図を書くのが1番正確で、
見た目のバランスもとれる。
パソコンを使った図面だとスケール感が無いし、
木組みをする為の木組み図まで書き込めないので不向きだ。

このスツールのポイントは、脚の勾配がある所。
10度の勾配で木組みの加工をする。これが本当に面倒な仕事。

ありそうであんまり無いデザインのこのスツール、
やはり製作するのが大変でコストがかかってしまうからだろうと、
一人で納得する。

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ディスプレイ棚

近所の金物屋さんから、お店で使用する棚の注文があった。
50ミリ程の商品を、沢山並べる為の専用の棚。

そして製作したのがこれ。全部で75マスもある。
これだけマスが細かくて沢山あると、結構カッコ良い。
そしてシュッとした雰囲気を魅せる為に、内部の間仕切りを薄くしてある。
この間仕切りの厚みを、外板と同じ厚みで作った場合、野暮ったくなってしまう。

欲しい機能を作るのは木工所だから簡単なんだけど、
綺麗な家具を作るには普段から勉強しておかないと、
機能美は追求出来ないんだな。

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みつろうクリーム

前回iPadケースの話を書いたついでに、ちょっとだけ塗装の話。

天然系塗料の代表格と言えばオスモやリボスになるが、みつろうクリームもその仲間だと思っている人が多い。
間違ってはいないが、塗装の方法が全く違う。と言うか考え方が違う。

オスモやリボスは、成分のブレンド具合により多少異なるが、基本的にサラサラのオイルだ。
それを直接塗って乾かし、出来れば1週間程置いてから、サンディングをした後にもう一回と言う具合だ。
基本2回塗りをすれば、3回目は不要と言う訳だ。

ミツロウクリームはと言えば、半ねりのオイルなので布に染み込ませ、擦るように塗り込む。
正直全く浸透しない。水ぞうきんで拭くと、せっかく塗ったオイルが取れてしまう。
なので〝表面のオイルが取れてきたなぁ〟と思ったら、再度塗りこむ。
それを何度も繰り返し、光沢を出していく。
10回位?なんて甘いモノではない。長い時間と労力をかけて磨き、成長させる感じのオイルだ。

私の考えでは家具などの大物はオスモやリボス、いつも手に触れるモノはミツロウクリーム、と言った具合で使い分け。
ミツロウクリームをそのまま使うと浸透圧が低いので、私の場合はフライパンの上で温めて、液体状にしてから布で塗りこむ。(燃えるので必ず側で見ながらする事)

結果で言えばミツロウクリームでしっかり磨き込んだモノは、オスモやリボスより美しくなる。でも大変な作業。

念のため、これは私が試してみた現段階の見解と結論。
やり方次第ではもっと良い方法があるかも?
職人は日々、実践しながら階段を上がっていかなければ。IMG_3142

第3回 iPadケースを作ろう!

3年前に作ったiPadケース、誤って落としてしまい破損してしまった。
そんな訳で久しぶりに作ってみる事にした。

木箱を作るイメージで先ずはフレームから。
今回はメープル材を製材して写真の様に溝を掘る。
上下の溝は天板と地板用の溝、真ん中の溝は印籠になる様に掘ってある。
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上箱と下箱、フレーム材でまだ繋がったままの状態で糊を付けて枠を組む。
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糊が乾いたら、上下の箱をカッターで切って分離させる。
そしてまた糊を使って天板と地板をフレームに貼り付け、クランプ留めをして待つ事2時間。
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とりあえず箱が完成。その後iPadが入るように内部を切削して、外部もモナカの形をイメージしてカンナで削る。
(写真を撮り忘れた)

出来上がったモノがコレ。上からみたフォルムは変わりないが、横から見ると30パーセントほど薄く作ってある。
材質も前回はスプルス材のフレームだったが、強度を考えてメープル材に変えてある。天板と地板は前回と同じ米杉材。
強度は前回に比べて5割程強くなるが、その分重くなる。ここら辺が木材選びの難しい所。

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いつもならミツロウワックスを塗るのだが、今回は試験的に無塗装で使ってみたい。

家具?

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最近お客様以外の工場見学を希望される方が多い。
基本的に工場見学はNGだが、就活や熱意のある見学の場合はOKをしている。

いつも見学前日までに何を話そうかと考える。
そして今更ながら、家具について再度自分に問う。
家具って? その定義って?

灯台下暗し的な事を考えさせられるその時間。
私が手掛けている家具は〝使う〟と言う意識よりも〝飾る〟と言う感覚が多い。

例えるなら壁に絵を飾る感覚だ。フレームが家具で絵がグラスや調度品、本であったりする。
お互いが無いと困る存在、外枠と中味で一対にして魅せる。

画像は下駄箱を兼ねた飾り棚。食器棚、洗面台などの家具の場合でも、同じ考えで設計をする。

ただ単に収納を作ればよい、と言うのは家具職人として無責任過ぎる。
家具が入る事で部屋の雰囲気がフワッとなったり、モダンになったり、その空間を司る重要なアイテムは家具だと思う。
むしろそうあるべきなのだ。

そもそも家具と言う言葉は西洋の家具を指している。日本の家具は指物(さしもの)と言う。
私が求めているのは西洋のそれなので、指物の解釈とは随分違う。

そしてわざわざ西洋まで行かなくても、ベトナム周辺はフランス領だった歴史がある。
今でも沢山の西洋の建築が残っており、アンティークの家具も沢山見れる。
アジアの文化と西洋の文化が入れまじった国。そう言う家具やインテリアをもっと見たい。

家具の事を考えると夢が膨らみ、体中から探究心が湧いてくる。

もう11月。年末のスケジュール空いてた様な…

先絞り丸脚テーブル

半年に一度位のペースでテーブルの受注がある。
今回のテーブルはなかなか大変な一品。

材質はナラ材、普通の広葉樹に比べて比重が2割程高いので、結構堅いんだな。
手鉋をかけていたら、いつになっても終わらないので、極力機械加工にするため治具作りから始める。

脚が先絞り+丸脚と複雑極まりないデザイン。ヌキも大きな円弧を描いている。

ヌキは円弧の型を作って、墨出しして切ればほぼ完成。
と思ったら脚との接合面が、直角では無く若干の勾配がある。
と言う事はヌキのホゾは手加工のオスホゾ加工。

脚は四角柱に製材した後、ヌキ用のホゾ穴を掘る。
そして四角錐にする為、機械で切り出す。
そして円錐に近づけるため、削っていく。

多分文章だけ読んでると、チンプンカンプンやろな。
これを読んで頭でイメージ出来る人、結構な木工職人です。

こんな複雑な脚を作っていると、フラットな天板を作るのは朝飯前。

とても素敵なテーブルが完成、自宅用に欲しくなった一品だ。
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台湾視察2

海外に行くとその土地の食べ物や文化を体験するのも旅の醍醐味。

今回はエビ釣りを体験してみた。1時間で1200円程、
エビを釣り放題で釣ったエビは無料で串焼きで食べれるとの事。

鳥のレバーを小さく切ったものを餌にして、開始15分でウキが沈み出す。
おおっ!と思い竿を立てたらバレてしまった。初めてのエビ釣りなので、興奮で早合わせ。

その後は落ち着いて1時間で3匹釣り、ビールと一緒に頂く。これは美味いのは当たり前でしょ!
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他には体験名物〝ビンロウ〟植物の身を噛みタバコみたいにクチャクチャ噛むと、赤色の汁が出て来て直ぐに高揚感を得られる。オーガニック脱法ハーブみたいなもの。
完全合法で副作用も無く、ちょっとだけ酔った気分に5分程なれる。
ただし何度も続けると依存性体質になるらしいので、試すのは一度だけ。
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下の写真が臭豆腐、名前の通り半径10メートル程生ゴミの臭いが漂う。
しかし食べて見ると香ばしくて美味い。臭いはきついけどね。
台湾人に聞いてみると日本人が納豆を食べる感覚で、ほとんどの人が当たり前に食べるそう。
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もう1つ〝豚血餅〟その名の通り餅を練る時に、豚の血を混ぜてあるので見た目は真っ赤。
味はレバーを食べているようで、不味くは無いが美味しくも無い。
できれば血が入って無い状態で食べたいものだが、これも台湾の当たり前食。
老若男女関係無く食べるらしい。
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今回台湾に行っての感想は、とても治安が良い、みんなとても親切、物価が日本より少し安いが高いものものある。
一言で言うと〝日本にいるみたい!〟
日本語を話せる人が沢山いるし、サインは漢字。日本人用にメニューなども用意してるお店もそれなりにある。
しかも日本人と台湾人の顔はそっくりなので、外人だと誰もわからないので特別扱いも無い。

これは海外旅行初心者には持って来いの国。逆に言うと、海外旅行経験者にはちょっともの足りないかな。
次に台湾に行く事があれば、台北では無く台南の田舎の空気を味わってみたい。

台湾視察

前々から興味があった台湾に行って来た。

台湾と言えば〝千と千尋の神隠し〟のイメージとなったと言われる〝九份〟に赤提灯が灯る時間帯を目掛けて到着。

街はずれの山の中の頂上付近にあるが、そこは人だかりの街になっていた。

そして幅2メートルも無い急勾配の階段を、10分程歩いて行くとその光景が現れる。
正直、映画の光景とはかけ離れていて、映画の方がずっと良い。
しかもその光景はどこからでも見れる訳でも無く、ある一点の場所から見た時の光景だ。
その光景をカメラに収めようと、20分程列についてパチリと一枚。下の写真だ。
何だかんだと言っても、実際この場所に来れて良かった。

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特権

最近、毎週渓流釣りに行っている。
多い時は週2回行ったりもする。
そして2時間で5匹程釣っている。
とても良い釣果だ。

しかしこんな良い釣果なのは、一年で6月と7月と9月だけ。
7月下旬になると、オロロと呼ばれるアブが羽化する季節。
奴らは半端ない。二酸化炭素を嗅ぎつけて集団でやって来る。
それは数えきれない程の黒い塊で、私の車の周りを飛んでいる。
そしてコンコンと車に当たって、ノックして来る。

間違ってドアを開けようものなら、奴らはいっせいに車の中に入り私の体を刺しまくる。
最悪の場合、アナフィラキシーショックで死に至る。

そんなリスクは負いたくないので、7月下旬〜8月いっぱいは釣りはお休み。
9月になればオロロはいなくなるが、天気が不安定になる。

ちなみに10月〜2月までは禁漁期間、3月〜5月は雪解け水の影響で川の水量がとても増える。
水量が増えると危険度も増すし、魚の棲むエリアが増えるので釣れにくくなる。

結果、6月、7月、9月 天気の良い日が続くと川の水が減り、水深のある場所にイワナが溜まる。

それを思うとウズウズして、たまに釣りに行ったりしている。

その分の仕事の遅れは残業などで全てカバー。これが自営業の特権ですな!
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写真は私が渓流で釣った23センチのニジマス。(全然自慢するサイズではございません)