とある小学校の学童室の本棚。けっこう大きくて3、6m×1、2m×0、25m(幅×高さ×奥行き)左側が低くなっているのは低学年の子供達の視界を遮らないための配慮。右側の出入り口部分にも欲しいと言われたので、そちらは幅1、2m。小学校に納める家具は子供が使用するので角はなるべく丸くしなければならない。そのため正面の小口部分は3ミリ厚のナラ無垢材を貼り付け、あたりの柔らかい面を取る。普段ならそれを本体と同色塗装して違和感なく仕上げるのだが、今回は同色塗装ではなくクリアー塗装。本体のベージュ色と小口の木目色、そのコントラストが美しい。棚板は全て可動できるが、デフォルトとして段違いに掛ける事を設定してある。これは少しでも複雑に見せ、子供達の好奇心を煽る効果がある。実際新しい図書館などは、本をランダムに置いて複雑に見せる視覚効果の展示を取り入れている。