アンティークなミシン脚に一枚板の天板を取り付けました。普通に作業するのは物足りないので、今回持ち込まれたミシン脚について調べてみると、1851年にアメリカで創業されたミシンメーカー〝シンガー社製〝のモノでした。この脚はおそらく1920年代にスコットランドの工場で製造されたモノです。アメリカで開発されスコットランドで製作、日本に輸入されておよそ1世紀。そんな脚に敬意を込めて、赤サビを落としワックスを塗り込んでいきます。あまり綺麗にし過ぎると風合いを無くしてしまうので、雰囲気を見ながらのクリーニング作業です。脚のクリーニングが終わったら、センの一枚板を軽く削って表面をピカッとさせ、脚と組み付けて完成〜。

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移動が出来る様に脚の先にローラーが付いています。しかし床を傷つけてしまうので、ローラーを納めるカバーを製作しました。白い木で作ると浮いてしまうので、マホガニー色に着色、材は天板の切れ端材〝セン〝です。

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シンガー社のミシン本体には、加飾として沢山の象嵌細工がしてあります。そのイメージを受けて天板小口部分に、チェッカーフラッグ柄の象嵌を嵌め込んでみました。白と黒の2色に見えますが、5種類の木を使って微妙なグラデーションを醸し出してます。

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