東欧の国 セルビア視察2

セルビアに友人がいる。と言ってもsnsを通じて知り合った友人なので、今回の視察で彼らと初めて会う。
初めて会うがスカイプを使って話をしているので、初めてと言う感じは一切しない。

彼がセルビアの何処を案内してほしい?と聞く。
あなたの家に行ってあなたの家族に会って、一緒にご飯を食べたい!と無理を承知でお願いする。
彼は二つ返事でタクシーを呼び、彼の家に行く。一軒家ではなく、7階建の団地だ。
満面な笑顔で彼の家族に迎えられ、家の中を全部見せてもらう。
3LDKの空間で内装は彼の父ダイアンが設計施工したという。
配色も綺麗だし、モノが少なくてスッキリしている。ピンクや赤の壁でも、ちゃんとまとめらるんや!と納得してしまう。そんな話をダイアンにすると、彼は建築のプランナーの仕事をしていると言っていた。本職じゃん!

友人よりもその父ダイアンと意気投合してしまい、ラキヤを飲みながら夕食と楽しい会話をする。
セルビアは海が無いけど、食べ物は豊富で肉は美味いし、ワイン、地ビール、ラキヤ、パン、何でも美味いんだ!
ただこの国はお金がないんだよ。若い人は大卒でも仕事を見つけるのは大変だ。優秀な若者は仕事を求めてセルビアを出てしまうし、何とかしないといけないんだ。と興味深い意見を聞かせてもらう。

突然お邪魔したのにも関わらず手厚いおもてなしを受け、お土産にラキヤをボトル1本いただく。
彼らとはまた会いたいので、次来る時は日本のお酒を持って来ますね!と再会の約束を交わした。
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東欧の国 セルビア視察

ゴールデンウイークを少しずらして、セルビアに行って来た。モスクワで乗り換えて片道15時間程。
セルビアの空港に着いて早々、スーツケースが空港の手違いでドイツに行ってしまい、カウンターで手続きの面倒までいただく。

さて、今回の目的はセルビアと言う国が社会主義から資本主義に、
ゆっくり時代が変わっていくのを肌で感じたいのと、セルビア人の文化を見たいの二つだ。

セルビアの首都ベオグラードには戦争の拠点となったベオグラード要塞がある。
とんでもなく大きな敷地で、昔この土地が栄えていたのがわかる。
そして街の中にも大きな建物がずらりと並んでいる。はっきりした時代はわからないが、100年以上前の建物らしい。
ほとんどの建物が美術館かと思わせる程に装飾的で美しいが、
半分以上の建物は空き店舗で後はレストランかカフェなどの飲食店か、
外資系のアパレル、zaraやH&Mなどが入っている。
何処の街、何処の国に行っても、同じお店で同じモノが売られているのに少しがっくりする。
ただお店の中は昔の建築が生かされていて、モールディングが沢山施され、デコラティブな上質な雰囲気。
壁のペンキも昔のままだったりするので、エイジングが効いていて柔らかい雰囲気に包みこまれる。

歩き疲れてカフェに入り、セルビア名物 ラキヤ(果実の蒸留酒)を頼む。
カリン、ぶどう、あんず、ももなどのフレーバーがあり、ショットグラスで飲み干し次々とフレーバーを試す。
ウエイターから私の飲みっぷりを褒められるが、45%のアルコールなので、その後はかなりしんどかった。

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フレームを作る

56804200-69ED-4310-8AC2-C64258A89A87最近納期に追われていて、ブログを更新できない日々が続いている。

そんな慌ただしい日々の中、山中漆器の職人さん達から
〝旨いもの食わしてやるから遊びにおいで〟と招待を受けた。
熊でも出そうな雰囲気の小さな集落。そこにある一見古い山小屋。

扉を開けると新築?と思うほど手入れが行き届き、
清潔感のある綺麗な空間が広がっている。
その空間の真ん中に囲炉裏があり、皆んなでワイワイと酒盛りを始める。
エゾシカに始まり熊、イノシシ、とジビエを堪能して牛肉や豚肉など、肉を食べまくる。
少し肉に飽きると椎茸や玉ねぎなど、本当に美味しいモノがドンドン出てくる。
彼らの凄い所は良い食材を最適な方法で調理して、
私達の欲するタイミングでその料理が出てくる所だ。

〝おもてなし〟と言う言葉はこう言う時の事なんだと、納得してしまう。

そんな素敵な時間を過ごし お礼を言って帰るが、今度はこちらが落ち着かない。
あんなに素敵な時間を頂いた方々へ、お礼がしたいと思った。

そして写真を沢山撮っていたので、A4サイズに引き伸ばしてフレームに入れ
送る事にした。

ウオルナットを製材し、鉋をかけてフレームを作る。
コーナー部分にはケヤキ材で留め契りを入れ、7枚のフレームが完成。
彼らに喜んでもらえると嬉しいな。
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KNBニュースエブリィ つくる

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先日、KNB ニュースエブリィのシリーズ 〝つくる〝の取材を受けた。
3時間以上の取材で、私が家具を作っている姿や仕事に対する考え方など 、
沢山の時間をフィルムに収めてもらった。

そして放送日、リアルタイムで見るのは照れるので録画して後で見る。
その前に、放送を見たお客さんや友人達から電話やLineが沢山来る。
〝なんだかとっても嬉しいじゃないか!〝
そして皆さん、掃除ばっかりしてるんですね!と口をそろえて言う。
その放送を私も見たら、ホントに掃除ばかりしてた。
ディレクターが弊社の工場が余りに綺麗だから、そこを強調するために意図したらしい。
家具職人よりも掃除職人と言うイメージが付いた今日この頃。

下のリンクが私の放送。ハイパーリンクはwebのシステム上 出来ないので、コピペして見てくださいね。

http://www.knb.ne.jp/bangumi/news/article_detail.html?sid=4592&date=20190220&rid=53

M様邸 飾り棚

先日 友人の書斎にお邪魔した時に、ピンとひらめいた。
この書斎に飾り棚があれば良い、と。
壁〜壁までのワイドな飾り棚、長さを強調するために高さは低くめで、奥行きも浅め、
と勝手にイメージを膨らませて、友人にそれを話す。
突然そんな事を言われた友人はビックリしているが、興味はある様子。
しばらくすると、そこまで言うんなら作ってよ!と有り難いお言葉。
決して押し売りしてないつもりです。もしかすると、そう感じられてるかも…
勝手にプレゼンした飾り棚なので、全ておまかせの一品。

色は壁に合わせてナチュラル色と白色。
連続した8枚カマチ扉は、黄金比のバランスで設計してあり、
その縁取りも丁寧にトリミング加工を施し、一つ一つがフレームの様に魅せる。
天板の小口部分もモールディングを施し、上品な雰囲気を醸し出す。
真ん中の棚板のラインを強調したく背面は白色。
そうする事で一本の線がビュッと入った様に見え、全体的に引き締まって見える。
もちろんその棚板の小口部分もトリミング加工を施し、ディティールを引き上げている。

設置作業を終え、友人も大満足の一品になった。
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ホーチミン視察

東南アジアの文化に興味がある。
あの混沌とした雰囲気にゾクゾクさせられ、もっとそれを知りたいといつも思っている。
今回はベトナムの南部ホーチミンを視察。歴史を見ると古く中国に侵略され、ベトナム独立、その後フランス、そして日本、アメリカと何カ国にも侵略されているこの国。
それだけの国に侵略されているからか、沢山の文化が入り混じってカオス(混沌)な状態に陥っている。
今回はフランスの植民地時代にスポットを当てて視察。

先ずは市民劇場、オペラハウスとも呼ばれコロニアル様式の建築。
使われている材料はフランスから直輸入されたモノなので、まんまフランスの建築と言ったもの。
中には入れないが演劇鑑賞をすれば入場可能なので、チケットを日本で予約しておいた。
内部は真っ白な壁に真っ赤な椅子、直線をなるべく使わずに曲線ばかり多用し、様々なモールディングやトリミングがアールヌーヴォーを感じさせてくれる。本当にここはベトナムなのかと信じられなくなる。
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次は中央郵便局、真っ黄色な外壁の横長でシンメトリーな建物。
ここの凄い所は、鉄骨の設計がエッフェル塔の設計者だったり、内装はオルセー美術館を参考にしてたりと、ビッグネーム感がある。ただ直線にしても曲線にしても、微妙に歪んでいる。おそらく施工技術がそこまで高くなかった事が伺える。
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サイゴン大教会、そもそもホーチミン市はサイゴンと呼ばれていたので、その名前がある。けっこう高さのある建物で、遠くからでも確認できる。しかし改修工事中なのか外にフェンスがしてあり、内部はおろか近づく事さえ出来ないので、そのディティールを見る事は出来なかった。
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人民委員会庁舎、ここも一般公開はされてない建物。
あまりに大きいので近くで見てもイマイチ、遠くで見てもイマイチで自分のピントが合わなかった。
と言うのもすぐ前に交通量の多い道路があり、のんびり観光してると車に轢かれそうになる。
そして程よい距離にホーチミン像があり、よく見えないと言った感じだ。
昼、夜と全て2回訪れ、ライトアップの姿も鑑賞出来た。
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これだけ沢山の建築が半径約300メートル以内にボコボコと建っている。
シンボリックな建築が所狭しと建っていて、周りを見れば外貨を沢山持った観光客の山。
その胃袋を満たす為、屋台やレストランもゾロゾロと並んでいる。そして土産屋も。
この街はこうやって発展して来て、今後も発展し続けるんだと納得させられた。

ナラ材アンティークスツール2

前回の補足

このスツールの材料はナラ材。しかし普通家具に使うナラ材ではない。
朝日町にある尾山製材さんで買い付けした、その名も〝虫喰いナラ〟

虫喰いされた木材はほぼ価値が無くなるが、
尾山製材さんはそこに目をつけ、一つ一つの個体として木材に価値を付けている。

その虫喰いされた表情は経年変化された風合いを出し、
新品なのにアンティークの雰囲気を感じる。

そしてナラ材の特徴である、〝虎斑〟(トラフ)。
右側にある脚のマダラな模様、これが虎斑だ。

そもそも虎の模様に似ている事から、虎斑と名付けられている。
この虎斑がはっきり出るナラが私の好みだ。

このスツールには、虫喰い、虎斑、白太、と様々な木の表情が入っている。
とてもお気に入りなスツールに仕上がった。
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ナラ材アンティークスツール

先日、古道具屋さんでアンティークなスツールを見かけた。
4本脚のシンプルなスツール、
木材も経年変化を経て良い色合いになっている。

久しぶりにスツールを見て欲しいなあと思った。
それは一脚しかなっかたので、目に焼き付けて帰りスケッチをする。

スツールや椅子などは座面高さがある程度、人間工学上決まっている。
脚の太さ、座面の大きさなどは、先ず耐荷重性、座りやすさ、見た目といった順番に決めていく。
元ネタはあるので2時間程で図面を作成する。

図面と言っても、大きなベニヤ板に原寸図を書くのが1番正確で、
見た目のバランスもとれる。
パソコンを使った図面だとスケール感が無いし、
木組みをする為の木組み図まで書き込めないので不向きだ。

このスツールのポイントは、脚の勾配がある所。
10度の勾配で木組みの加工をする。これが本当に面倒な仕事。

ありそうであんまり無いデザインのこのスツール、
やはり製作するのが大変でコストがかかってしまうからだろうと、
一人で納得する。

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ディスプレイ棚

近所の金物屋さんから、お店で使用する棚の注文があった。
50ミリ程の商品を、沢山並べる為の専用の棚。

そして製作したのがこれ。全部で75マスもある。
これだけマスが細かくて沢山あると、結構カッコ良い。
そしてシュッとした雰囲気を魅せる為に、内部の間仕切りを薄くしてある。
この間仕切りの厚みを、外板と同じ厚みで作った場合、野暮ったくなってしまう。

欲しい機能を作るのは木工所だから簡単なんだけど、
綺麗な家具を作るには普段から勉強しておかないと、
機能美は追求出来ないんだな。

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みつろうクリーム

前回iPadケースの話を書いたついでに、ちょっとだけ塗装の話。

天然系塗料の代表格と言えばオスモやリボスになるが、みつろうクリームもその仲間だと思っている人が多い。
間違ってはいないが、塗装の方法が全く違う。と言うか考え方が違う。

オスモやリボスは、成分のブレンド具合により多少異なるが、基本的にサラサラのオイルだ。
それを直接塗って乾かし、出来れば1週間程置いてから、サンディングをした後にもう一回と言う具合だ。
基本2回塗りをすれば、3回目は不要と言う訳だ。

ミツロウクリームはと言えば、半ねりのオイルなので布に染み込ませ、擦るように塗り込む。
正直全く浸透しない。水ぞうきんで拭くと、せっかく塗ったオイルが取れてしまう。
なので〝表面のオイルが取れてきたなぁ〟と思ったら、再度塗りこむ。
それを何度も繰り返し、光沢を出していく。
10回位?なんて甘いモノではない。長い時間と労力をかけて磨き、成長させる感じのオイルだ。

私の考えでは家具などの大物はオスモやリボス、いつも手に触れるモノはミツロウクリーム、と言った具合で使い分け。
ミツロウクリームをそのまま使うと浸透圧が低いので、私の場合はフライパンの上で温めて、液体状にしてから布で塗りこむ。(燃えるので必ず側で見ながらする事)

結果で言えばミツロウクリームでしっかり磨き込んだモノは、オスモやリボスより美しくなる。でも大変な作業。

念のため、これは私が試してみた現段階の見解と結論。
やり方次第ではもっと良い方法があるかも?
職人は日々、実践しながら階段を上がっていかなければ。IMG_3142